所詮、私はこういう者

思ったことを思ったように書くだけ、徒然と

手袋を買わずにベレー帽を買った後のこと

ある日、母が朝食中にぽつり一言
「手袋がほしい、手袋を買いに行こう」と
そこで、私は母に向かって手を出して一言
「このおててに合う手袋をください」
母はわかってくれたかが、父はわからなかった

これは、新美南吉作『手袋を買いに』に出てくるセリフである
小学校の国語の授業でやったことがある人もちると思うが、簡単にあらすじを説明すると、小狐が手袋を買いに行く話である
買いに行く前に母狐が片方の手を人間の手に変え、手袋を買う時はその手を人間に出すように説明するが、小狐は逆の手を出してしまう
その時にいうセリフが「このおててに合う手袋をください」である
もっと話を詳しく知りたければ、手袋を買いにと検索すると割と上位に青空文庫で読めることが出来る

さて、手袋を買いに某商業施設に行き手袋を探した
そこで、私は手袋ではなくベレー帽を購入した
ただ単に手袋をするとスマホが出来ない、指先だけがデザインが違う、というのが気に入らないだけである
お店でタグを切ってもらい、その場で被って店を出た

しばらく歩いて、とある店に入りブルゾンを試着した時にふと鏡を見た
あれだ、田中芳樹SF小説銀河英雄伝説』の登場人物だ、ヤン・ウェンリー
なぜがベレー帽が斜めになっている
試着しているブルゾンと相まっている

「出来れば紅茶の方が良かった」

そんな一言を即座に言えない私がいたのが悔しかったある日の出来事